突然ですが、「農業適正テスト1」です。
【人付き合いは好きですか?大人数で過ごす方が楽なタイプですか?】
通信制高校生は割と「自分のこだわりがある」「マイペースで過ごしたい」人が多いのではないでしょうか。通信制高校は全日制と違って、毎日毎日8時間程クラスメイトと過ごすわけではありません。それが良いと思って通う人もきっと多いことでしょう。逆に「常に周りに人がいないと不安」なタイプには合わないのが通信制高校だと思います。
続いて「農業適正テスト2」です。
【情報を集めるのは得意でしょうか?苦にならないタイプでしょうか?】
通信制高校に通うとなると、まず情報収集しなくてはいけませんよね。大多数が行く全日制とは違いますから、実際どんな感じなのか、試験はあるのか、スクーリングってどうするのかなど、通信制高校に通っている皆さんは色々調べたのではないでしょうか。「通信制高校にしようかな」と考えている入学前の人もきっとネットなどで調べて情報を得て、自分に合っているかなど分析していることかと思います。
1がNOで、2がYESの人。かなり農業に向いています。「自分のこだわりがある」「マイペースで過ごしたい」「興味のあることは調べる」「調べた情報を分析して行動する」通信制高校に通っている、もしくは通おうとしている人に多いこれらの要素は全てこれからの農業に必要な性格・スキルなんです。
農業が3K(汚い・稼げない・危険)と言うのは前時代の話になりつつあります。これからの農業はスマート農業(スマートアグリ)の時代です。ICTを活用した次世代の農業は日本だけでなく、世界中に広がりを見せています。
この記事では通信制高校生や通信制高校に興味のある人向けに、現在の農業と今後の農業の見通し、新規に就農するにはどうしたらいいのか、また農業に特化した通信制高校や農業系のカリキュラムのある通信制高校も紹介します。
現在の農業はどんな感じ?
高齢化が進んでいる
これは農業に興味がない人でもよく聞く話かも知れません。日本における就農人口の高齢化は年々加速しています。現在日本における農業従事者は300万人弱いますが、そのうち6割が高齢者だということです。35歳未満の割合は5%程度と新規参入者の少なさが浮き彫りになっています。
しかし、ここ10年で新規の就農者が増えてきている
農林水産省が就農者の拡大を図って始めた「農の雇用事業」により、新規就農者や農業従事者はこれまで以上に様々なサポートが受けられるようになりました。その結果、各自治体での就農者が増加してきています。
農業したいと思ったら、どうしたらいい?
では実際「農業したいな」と思ったら、まず何を決めたらいいのでしょうか。
農業を仕事にする(就農する)パターンには大きく分けて二つあります。
一つは「個人事業主になる」パターンです。これは農地の取得や管理、資金繰りなど含め全て自分で執り行うことになります。責任は大きいですが、栽培計画から販売ルートの選択、自身の作物のブランディングなど、自分の裁量で全てを進めて行くことができます。
もう一つは「農業法人に就職する」パターンです。既に完成されている法人に就職し、毎月お給料を貰って働くシステムです。いわゆるサラリーマンの形ですね。自由度は下がりますが安定した収入が魅力です。
上記だけではどうやって農業に携わっていけばいいのかピンと来ませんよね。農林水産省が公式に発表しているQ&Aがありますので、一部を下記にまとめました。
Q1.農業を始めるにあたって、行政に相談できるところはありますか?
まずは自分が農業を始めたい地域を考えてみて下さい。農業を始めたい地域が決まっている場合は、その都道府県の「新規就農センター」に相談してみましょう。
https://www.be-farmer.jp/consult/prefecture-center/
Q2.農業が向いているかの確認がしたいのですが、体験できる機会はありますか?
現在様々な体験型学習・セミナーが開催されています。農業法人などでも就業体験(農業インターンシップ)ができます。HPで確認してみて下さい。
http://hojin.or.jp/standard/internship/
Q3.農業を始めたいのですが、自己資金はどれくらい必要でしょうか?
やりたい農業によって様々ですが、実際に就農した方の1年目の平均費用と自己資金についての読本がありますので参考にしてみて下さい。(P.18参照)
https://www.be-farmer.jp/leafret/pdf/annnai_2018.pdf
Q4.農業法人に就職したいのですが求人情報はどこにありますか?
農業法人が多数集まり就農相談できる”新・農業人フェア”が開催されています。こちらは参加費も無料ですのでぜひ来場してみて下さい。
http://shin-nougyoujin.hatalike.jp/
Q5.国から貰える補助金ってどんな種類があるのですか?
【農業時世帯人材投資事業】
「準備型」・・・45歳未満で就農を目指し、都道府県が認めた研修先で就農に必要な技術を研修する期間に資金を交付します。(年間150万円、最長2年)
「経営開始型」・・・45歳未満で農業経営を開始した後、経営確立するまでの期間に資金を交付します’。(年間最大150万円、最長5年)
【青年等就農資金】
市町村の認定を受けた認定新規就農者向けの、3700万円(特認1億円)までの無利子融資です。
【平成30年度から女性農業者を対象にした研修も始まる】
平成30年度から女性を対象にした様々な研修が始まります。
「地域農業の発展のために問題意識を持った女性農業者を対象にリーダーシップやコミュニティを学ぶ研修」
「女性が働きやすい環境整備を行おうとする経営者などを対象にワークライフバランスや労働環境の改善を学ぶセミナー」
「農業女子プロジェクト」
など様々なサポートが増加しています。これから就農を考えている女性にはとても嬉しい風向きになりつつあります。
※上記の他にも、農林水産省は様々なサポートを用意しています。
今後の日本の農業はどうなって行くの?
スマート農業化が進む
今後、日本の農業はスマート化していくと予想されています。今の高齢者が体得してきた知見をデータ化したり、気象や作物の状況を数値化して誰でも適切に対処できるようにしたり、農作業における省力・軽労化を担っていきます。
農薬散布などの労働をドローンが行ったり、ロボットが作物の自動収穫を行ったりもします。これは軽労化するだけでなく、24時間の作業が可能となることになり、生産性の大幅な向上も見込まれています。
ロボットが重労働を代わるだけではありません。人間にしかできないと思われていた選果などの判断といった部分もAIを組み込むことで可能になると言われています。
高齢者ではスマート農業に対応することが難しい
しかし、いくら技術が発達しても扱うのは人間です。スマート農業のシステムが構築されたとしても、高齢者の場合、導入が難しい側面があります。
それを担うのが若い就農者だとされています。若い頃からパソコンなどのデバイスに慣れ親しんで育った世代にこそ新しい農業・スマートアグリへの取り組みが期待されているのです。
農業の勉強ができる通信制高校ってあるの?
ここまで読んで農業に興味を持ってもらえた人もいるかも知れません。しかし通信制高校に通うことと農業はかけ離れている感じもしますよね。でも、通信制高校にも農業の勉強ができるところがあるんです。その一部を紹介します。
【マイファーム高等学院】
マイファーム高等学院は、2017年に新設したばかりの新しい通信制高校です。新規就農を支援する社会人向けの週末農業学校を運営しているマイファームと、通信制の明蓬館高等学校とで教育連携契約を結んで誕生しました。
学校は神奈川県横浜市内にあります。インターネットで一般教養を学びながら定期的な農作業体験も行っています。三年間で農業技術士や農業機械技術士の資格を取得できるとのことで、本格的に農業を学べる通信制高校となっています。
生徒は平日の週4日(10:00~15:00)を上限として、農作業をするために登校し、野菜づくりを通して人をコミュニケーションを図るとしています。
【とわの森三愛高等学校】
とわの森三愛高等学校は、全日制と通信制からなる、北海道にある高校です。酪農学園大学の付属高校で、酪農学園の充実した教育環境を活かして「農・食・環境・生命」に特化した体験型授業を豊富に取り入れているそうです。
通信制には集中スクーリング型と自宅通学型の2つのコースがあり、全国どこからでも入学を受け付けていると記載があります。
体験型授業は広大なキャンパスで行われます。一年を通して農業を学ぶ「アグリトライ」、自分たちで育てた作物を収穫し調理・加工する「食品加工」、食の大切さを学ぶ「食の安心安全学」などオリジナル科目が充実しています。
農業はとても大事な仕事
日本における農業は転換期を迎えています。現在の農業のままでは後継者が足りず、現在でも低いと言われている食料自給率もどんどん下降するとみられています。
それを打開しようというのがスマートアグリです。重労働で利益の少ない農業でなく、ビッグデータを分析し経験をデータ化し運用する。遠隔操作でその場にいなくても管理・対応できるようになる農業が近付いています。
当然導入にコストはかかりますが、その対策も進められています。その一つが「スマート農業アライアンス」。アライアンスとは同盟を意味します。スマート農業アライアンスはAI・IoT・ビッグデータを活用して”楽しく、かっこよく、稼げる農業”を実現する未来志向の取り組みです。スマート農業アライアンスに参加すると、ドローンやAIなどスマート農業ソリューションの無償提供が受けられるのです。
農林水産省の補助金や研修もいろいろありますし、こうして未来型の農業を始めようという動きも盛んになってきています。確実に今までとは違う農業が始まりつつあるのです。
通信制高校を考えている人・通っている人には向いている人が多いと思われる農業。将来の職業の候補の一つにしてみませんか?
通信制高校を選ぶ際には慎重に
・通信制高校に行くか?行かないか?
・通信制高校に行くならどの学校が良いか?
などを決める際にまずはインターネットで各学校の情報収集をされると思います。
ただ、ネット上の情報は限られています。そして、「学校のことを知りたいなら学校に聞く」のが一番詳しく情報を知ることができます。
とは言っても学校の担当者の方と直接コミュニケーションを取るのは中々ハードルが高いと思います。
そこでまずおすすめしたいのが「学校が公式に発行している資料を請求すること」です。
資料を読み込むことになるのでその場で質問などはできませんが、「学校が公式に発行している資料」なので「学校との直接コミュニケーション」と同じ濃さの情報を得ることができます。
その際にズバットを経由して資料請求をすると、簡単かつ無料で学校の資料請求ができます。
楽に無料で通信制高校の公式資料集めなら「ズバット」
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お金もかからず、1分で資料請求までできてしまうので、通信制高校への進学を検討されている方は効率的な検討のためにぜひ活用してみてくださいね。